こんにちは、心理カウンセラー諏訪田(すわだ)佳代です。
この記事では、
見下す・見下されることが
起きる理由を
心理学の立場から
見ていきましょう。
例えば、
上司や母親やパートナーなど
自分にとって近い存在の人が
自分のことを貶してくるのは
すごく辛いことですよね。
見下されるのは、
存在を否定されるようで
そんなに私は
ダメな人間なのかなと…
落ち込んだり
相手が言っている
ダメな人という
その「ラベル」に
同一化してしまい、
相手がつけたラベルを
そのまま自己認識として
持ってしまうかもしれません。
もしくは、
自分が見下すという癖を
なんとかしたいのに
ついつい人との関係で
見下すことが起きてしまい
人との関係が長期的に続きにくい
ことがあるかもしれません。
この記事では、
人を見下すは、
実は自分が自分自身の
ことを貶しているという
見下す心理や
見下す・見下されるから
解放されるには
どうしたらいのかを
見ていきましょう。
Contents
人を貶す・見下す心理
人を見下すというのは
どうして起きるのでしょう。
誰かのことを貶したり
見下したことを言うのは、
実は心の深いところで
自分自身のことを
貶し、見下しています。
もっと正確に言うと、
自分の中に
いけてる自分(100の自分)と
いけてない自分(ゼロの自分)を
持つ心の構造があり、
その心の構造は、例えば
過去に、大切な人に
承認されなかったり
自分の願いを大切な人に
受け入れてもらえなかったり、
何か恥ずかしさを感じたような
体験から出来た構造で、
その恥ずかしさや
その時感じた無価値観を
心に抱えるのはあまりに辛いので、
それを他者の中に投げ込み
あたかも、その相手が
イケてない、できないというように
見下し貶すことが起きます。
本当は自分の持ち物だけど
それを抱えておくのは
あまりに辛いので、
相手の中に入れて
相手の物として見るのですが、
これは無意識のうちに
行われるため、
自分の嫌なものを
相手の中に入れたという
認識はありません。
無意識にそれを行うことで
いけてないのは自分ではなく、
相手なんだという
内的真実(心の中の真実)が
出来上がります。
見下すことが多い側も
いつもどこかで
バカにされる側や
負け組に落ちることにビクビクし
それだけは避けたいという
気持ちがあるため、
見下せる側を見つけることは、
自分が見下される側に
落ちないですむ安心感もあります。
そうすることで、
見下す側と見下される側という
二者関係ができ、
その2人の関係性は
そこにはまったまま
動かないことも多いです。
投影同一化は、本当に自分はダメなのかと思わせる力がある。
こういったように
本来は自分の持ち物を
相手の中に投げ込んで
それは自分の物ではなく
相手の持ち物だとすることを
投影同一化といいますが、
これを投げ込まれた相手は
特に最初は違和感を持ったり、
本当は自分のこと
そこまでダメだと思っていないけど
「私ってそんなにダメなのかな」と
思わせる力が投影同一化にはあります。
上司に強烈に否定・批判のパワハラをうけ、うつになる。
上司が、自身のことを
本当はどこか
見下している心を
持っていたとしましょう。
そういったチームの場合、
例えば誰か一人が
スケープゴートとなって、
強烈に否定されることが
起きやすくなります。
それは、特に上司にとって
自分が最も頑張ったという体験と
同じ体験をしていない人が
スケープゴートになったりします。
例えば、上司は人生で一番
努力し頑張ったと
自負していることは、
難関な資格を取ったこと
だったとしましょう。
その場合、同じようにその資格を
持っていたり、その資格の勉強を
している人は、いけてる人に
カテゴリーされるのですが、
その資格勉強をしない部下が、
仕事上で、専門的な知識が
少し欠けているなといようなことが
起きた場合には、途端に
その人のことが
いけてない側にカテゴリーされ、
自分が自分のことを見下し
忌み嫌っている部分を
部下の中に見て、
無意識のうちに(悪気なく)
パワハラとなるような
言動を取ったりします。
相手は本来ならできないといけないことが
”できない人”だから、
それは仕事上問題だからと
指摘・注意を必要なこととして
行われます。
その時の注意の仕方が
100かゼロの心の構造特有の
怒り方が起きます。
あなたはゼロだというような
無意識に相手を叩き潰すような
指導の仕方になったりします。
上司の中の内的世界では、
部下はできない
という内的真実を
自分の心に作ることで、
自分が忌み嫌う
自分が見下している
自分自身の嫌な部分を
感じなくてすむようになります。
そして、それをされた部下は、
自分はそこまで仕事ができないとか
そこまで分かっていないとは
今まで思っていなかったけど、
そんなに私ってできないんだと
萎縮したりします。
このように、投影同一化というのは、
投げ込まれた側にとっては
最初は違和感があることであっても、
その無意識の力はとても強いので、
そこから身動きが
とれなくなったりして、
私はできないんだという
ラベルに見事にはまり、
会社に行きたくないと感じたり、
心が弱ってきて、私生活にまで
影響が出るようなことに
なりかねません。
このようなチームでは、
部下のみんなが、
上司の機嫌を忖度したりして、
部下の側からすと
パワハラと感じるこごが起きる
チームの特徴の一つです。
母親が貶し見下してきて苦しい
次は家庭内の母子関係を
見てみましょう
母親が娘を貶すというのも
心の構造は、
上述したことと同じです。
本当は母親は母親自身の中に
自分でOKと感じている部分と
自分のことを見下している部分と
両方あるのですが、
自分のことを見下している部分を
家族の中の誰か
例えば娘の中に投げ、
その嫌な部分を持っているのは
自分ではなく、娘だというのを
投影同一化という方法で
無意識のうちに行います。
母親という、本当は
味方になってほしい人に
冷たい言葉をかけられたら
自分の居場所がないようで
すごく生きづらいさを
感じることと思います。
母親は、どうして母親自身のことを
見下しているのでしょうか。
それは、母親と祖母の関係、
母親が育った家族の関係、
母親と姑や夫との関係で
相手から期待したものが
返ってこなくって、
自分は大事にされない
自分はダメな人間だと
母親自身が思うようなことが
あったのかもしれません。
このように、
家族内で起きることは
家族個人の問題としてとらえるよりも
家族全体を1つのシステムと
してみることで
今起きていることが
見えやすくなります。
家族の中で問題とされる人は
家族療法の中ではIP
(Identified Patient)と言われますが、
家族全体や家族の歴史も
加味して見ていくと、
その方が悪いわけではない
ことがよくわかります。
因みに、家族療法というのは、
家族の中で誰が悪いかという
悪い人探しではなく、
家族という1つのシステムが
うまく循環しない背景にある
家系のパタンや、
無意識がそれにどんなふうに
関係しているかを
見ていくことです。
見下す・見下されるから解放されよう
ここでは、本質的な改善案を
お伝えします。
見下す側と見下される側は
コインの表と裏の関係で、
実は、どちらも物事を
「100かゼロ 」 でとらえる
心の構造を持っていることが
多いです。
人がどんな心の構造を
持っているかは
自分1人が決めてきたことではなく、
養育者との関係や
育った環境が
大きく関係しています。
安心・安全が足りなかったり、
十分に甘えれなかったり、
情動調律してもらえなかったり、
大事にしてもらえなかったり、
母親の言う通りにするよう言われたり、
自立することを応援されなかったなど、
が自分の心の構造に関係しています。
この構造を持っていると、
1人でなんとかしたい、
人に迷惑をかけたくないという
気持ちが強いかもしれません。
なぜなら、それは最初に
人(主に養育者)との関係での
傷つきがあって起きていることだから
人との関係でどうこうするより
1人でなんとかしたいと思うのも
自然なことです。
でも、がっかりなことかもしれませんが、
この生きづらさは人との関係ででしか
変容することはありません。
真実は時にがっかりすることです。
でも、そこにしか本当に癒しはありません。
誰とでも関係を持ちましょうと
言いたいわけではありまません。
あなたがいいなと感じる
援助職者との間でまずは関係を
持ってみられるといいと思います。
100か0の心の構造から
離れていくとき、
「私」という
丈夫な主体ができ、
それは、生きやすさに
つながっていきます。
ご参考にしていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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