人間関係

夫・彼氏の言動にショックを受けて、別れを選ぶのは悲劇のヒロインに負けているかも?

こんにちは、心理カウンセラー諏訪田(すわだ)佳代です。

パートナーとケンカしたりして、
相手にイラついたり、悲しくって、
自分から関係を切ってしまうことも
あるかもしれません。

ある一定期間付き合った後、
その人との関係を
切りたくなるという衝動が
でてくるようでしたら、

それは実は、
悲劇のヒロインという
無意識レベルの
心のポジションに
負けている可能性があります。

この記事では、夫婦・カップルの
具体的な喧嘩の場面を取り上げながら、

好きな相手と別れることで
スッキリするように思えることが、
実は悲劇のヒロインという
無意識のゴーストロールの思う壺

ということがありますので、
その意味するところを解説していきます。

論理や理屈優位な男性と、感情優位な女性のカップル

家族療法理論を提唱したボーエンは、
人間は「感情システム」(感情や感覚)と
「知性システム」(思考や論理)とで、
成り立っているとしました。

この二つの分化度が高いと、
夫婦・カップルが喧嘩をした時に、
お互いに気持ちを伝えながらも、
二人にとってお得な
解決策を冷静に考える
ことができるとしています。

対し、この感情システムと
知性システムの
どちらか一方が優位で、
もう一方はあまり使われていない
ということもあります。

例えば、感情システムが優位で
知性システムをあまり使わない女性と、
知性システムが優位で
感情システムをあまり使わない男性が、
カップルになることがあります。

この場合、二人は優位システムが違うため、
衝突するとお互いにかなりストレス
感じる喧嘩となりますが、
磁石のN極とS極のように、
くっついて離れられないという
相補的な関係になることもあります。

論理的に話す男性と、感情的に話す女性のケンカ-具体例

彼が言ったある発言にショックを受けて、
女性は男性に感情的な発言を
なげかけたとしましょう。

女性は感情に基づいて話し
何で彼がそんなこと言ったのか泣きながら、
一生懸命相手に話します。
論理的に話したり、
二人の間に何が起こっているのか、
自分の言動を冷静に
振り返るのは苦手で、
彼が自分の感情に共感を
示してくれることを期待しています。

一方で彼の方は、
論理や理屈に基づいて
順序立って話をするのですが、
自分の気持ちや感覚を
表現するのが苦手で、それ故に、
彼女の気持ちや感覚を共感的に
受け止めることも難しため、
理屈で相手を打ち負かそうとしたり、
自分の正当性を論理的に
主張したりします。

その結果、
「感情で迫る⇔理屈で回避」という
悪循環にはまってしまいます。
そして、論破された女性の方は、
コーナーに追い詰められように感じ、
納得がいかないまま、
喧嘩が終結するということもあります。

女性は感情に寄り添ってくれることを、
男性は論理的に会話してくれることを望み、
相手が変われば、問題は解決すると
思っているのですが、

女性は知性システムを、
男性は感情システムをもう少し
使っていくということを
二人がお互いに努めると、
”IとI”という個人の戦いではなく、
”We”という”二人で一つ”のシステムを
作っていくことができます。

どちらか一方が相手を
自分の色に染めようと
植民地化するのではなく、
歩み寄り、二人の色を
二人で作っていく作業です。

悲劇のヒロインの正体 – 関係を破壊するもの

パートナーの発言や行動に
ショックで傷ついた時、
悲劇のヒロインが発動する
ことがあります。

「私って大切にしてもらえない」
というような思いが
ムクムクと沸いてきて、
涙が止まらなかったり、
そんな発言や行動をとった相手を
許せないように感じ、
関係を切りたいという衝動
でてくるかもしれません。

「大切にしてもらえない私って…可哀そう」
というような感情は
とてもリアルに感じるものですので、
自我(普段の意識)が感じている
ものだと思わされるのですが、

実はこれは精神分析家
メラニー・クラインが発見した
妄想・分裂ポジションという
心の奥底にある無意識の
心の立ち位置にあたります。

このポジションは被害妄想・迫害不安を
私たちに感じさせます
先ほどの例の「私って可哀そうだと」
という気持ちは、実は自我(普段の意識)が
感じているのではなく、

妄想・分裂ポジションという
無意識次元の心の立ち位置が、
その感情を持たせているのです

そして、
「関係を切りたくなる衝動」というのも、
この妄想・分裂ポジションの働きです。
このポジションは、
人と人の絆が生まれにくく、
精神分析家のトーマスオグデンは、
このポジションを
歴史なきポジションと呼びました。

妄想・分裂ポジションという
立ち位置は私たちの心から
無くなることはありませんが、
このポジションが頻繁に私たちの
日常に顔を出すと
生きづらさを感じます。

自由が大切と感じる理由

先ほどの妄想・分裂ポジションに
無意識レベルではまっていると、
自我レベル(普段の意識)では、
自由をいつも求めたくなります。

無意識レベルでの不自由さがあるため
日常の生活で人生の選択をするような時に、
いつも自由を感じる選択
することにもつながります。

まとめ

ボーエンの理論を使って、
夫婦・カップルの衝突の1例として、
感情システムと知性システムの
どちらが優位かが違うことからくる
衝突をご紹介しました。

次に相手とケンカをした際に、
悲劇のヒロインの思考が発動し、
関係を切りたくなるという衝動には、
自我(普段の意識)ではなく、
人の無意識レベルにある
心の立ち位置の働きということ、

そして、この立ち位置にはまっていると、
無意識レベルで不自由さがあるため、
日常の人生の選択において、
いつも自由を求めることに
繋がるというようなことを
お伝えしました。

ご参考にしていただければ幸いです。

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