こんにちは、心理カウンセラー諏訪田(すわだ)佳代です。
今日は夫婦・カップルが
数ケ月、数年は
ラブラブなのに、
月日が経つと
互いに幻滅したり
仲が悪くなったりする理由や
そもそもなぜ最初に
その相手に惹かれるのか
その理由も含め
無意識を加味した
ホントのことを
お伝えしていきます。
真実は時にため息のでる
がっかりすることかもしれません。
でも、そこを受け入れ
生きる時に初めて
夫婦・カップルの
安心や豊かさがあると思います。
ご参考にしていただければ幸いです。
自分のイマーゴに合っている異性に強く惹かれる
どんな異性がタイプか聞かれた時、
〇〇な人、
〇〇ができる人など
条件が上がることが多いですが、
惹かれるかどうかに
もちろん条件も影響ありますが、
それよりも強く影響があるのが、
自分のイマーゴに合っている
異性かどうかです。
イマーゴって何でしょうか。
イマーゴとは、幼少期に
自分が大きな影響を受けた人たち
祖父母、両親、姉弟、親戚など
彼らを一緒くたにして
ひとつの像にしたもの、
それがイマーゴと呼ばれます。
どんなふうにあやしてくれたか、
怒ったときの表情、
笑顔、身体の動き、雰囲気など
こうした印象に加え、
一番はっきりと無意識に
貯蔵されるのは、
子どものころに
親とのやり取りで
ひどく傷つけれたときの印象が
とりわけ深く刻まれます。
傷つけられて
自分の存在そのものが
脅かされたからです。
自我(普段の意識)からすると
上記のような内容は
たいして覚えていないと
感じるかもしれませんが、
どれだけの時を経ても
無意識にはしっかり
存在しています。
親などの個性が
組み合わさってできたイメージに加え、
”失われた自己”つまり
家族や社会に適応するために
抑圧しなくてはならなかった部分を
補ってくれるように感じるものを
イマーゴと言います。
そのため、人は出会う異性を
自分のイマーゴと突き合わせ
よく似ていたら、
惹かれるようになっています。
どうして親と似通った相手を選ぶのか
イマーゴに合ってる人に
引き寄せられるのは
理屈ではありませんが、
どうして親と似通った相手
つまりイマーゴに近い相手を
人は選ぶのでしょうか。
イマーゴに合う人を探すのは、
幼少期に受けた傷を
癒したいという
差し迫った
無意識の欲求からと
言われています。
幼少期に生きていくために
必要なことはしてもらったけど、
それでは満たされないので、
幼いころの欲求不満だったこと、
解決しきれなかった問題を
解決しようとしています。
最初は、この人とであれば
両親のような夫婦関係でなく、
もしくは、両親が自分に対して
行ったような接し方でなく、
自分が幸せや安心を
感じる相手だと感じます。
最初の数年は、
相手に対し傷を癒してくれる人だ、
相手は願いを叶えてくれ人だと
期待に満ちて
最初はラブラブなのが自然です。
パートナーと
気持ちの上で一体となることで、
幼少期に傷ついたこと
タブーとして封じていた部分と
触れ合えるように感じ
最初のうちはそれで
うまくいくような気がします。
ですが、結婚する前に
お互いに期待する
役割のことなどを、
言葉にして2人の間で
話し合われることはないし、
相手に投影した
理想とは異なることが
現実で多く起こるため、
月日が経つにつれ、
当初描いた期待を
満たしてくれないと
双方に関係に不満を
持ち始めるだけでなく、
相手の特徴が
自分が以前タブーとして
封じ込めていた
感情や行動を刺激し
幼少期の頃の傷が
さらに深まったりし、
しんどくなります。
結婚生活で相手に幻滅するのは自然なプロセス
最初は、自分のイマーゴに似た相手が
幼少期を傷を癒してくれるという
言ってみれば”勘違い”がないと
恋愛が始まることはありません。
だけど、それは数年の月日の中で、
思っていたように接してくれない、
むしろ親と同じような態度と感じ
相手にがっかりしていきます。
心理学的にはこれも
予定通り起きることです。
ここで、自分の要求を満たしてくれる
他の異性を探すことも
できるかもしれませんが、
それは、同じことの繰り返しで、
誰とつきあっても
期待通りでないと
感じる日は必ず来ます。
であれば、せっかく同じ時代を生き
これだけの人口がいるなかで
結婚したほどご縁のある相手だから、
ロマンティックラブ→幻滅から
始まるその先のステップの
2人の豊かな道に進んでいけると
2人の関係はまったく変わってきます。
夫婦が歩むプロセスと具体例
夫婦がたどるプロセスをまとめてみます。
1.イマーゴのポジティブな部分だけを
相手に投影し、自分の理想を相手に見る。
(無意識ではイマーゴのネガティブの
部分も相手に感じ惹かれている。)
2.パートナーが、こちらの禁じられた部分を
呼び覚まして不安を感じる。
3.パートナーが親と同じネガティブな部分を
持っている。あるいは持っているように
思えるので、こちらの古傷がさらに広がる。
4. 幼少期に切り離した自己を
相手の中に投げ込む。
5.投げ込まれた側は、
本当は自分のものではないのに、
それを自分のもののように感じる。
この1~5の流れを
2人ともお互いに対し行っています。
分かりやすく具体例でみていきましょう。
プログラマーのジョンは、
とても有能で
自ら会社を起こしており、
シェリルに会った時、
美人で知的で明るく
色気にも溢れていて
これぞ理想の女性と思いました。
でも交際数ケ月でジョンは
シェリルの否定的な部分に気づきます。
たとえば食事に行くと
料理やサービスがどんなによくても
なにかしら文句をつけたり
仕事のことも延々と愚痴をこぼし
自分はなにも変えようとしない。
またジョンと付き合いながら、
時に他の男性とも、
出かけることもあり、ジョンは
よく不安になっていました。
ジョンがシェリルに
惹かれた1つの目の理由は、
それはジョンの母親は文句ばかり言う
冷たい人でもあり、
ジョンの母親は良く顔を曇らせ
ジョンを無視し、母親が
振り返ってくれなくて、
ジョンは不安でいっぱいに
なることがありました。
文句を言うところや
安心の情緒を返してくれなくて
ジョンを不安にさせるところが
シェリルと母親は似ていたのです。
母親に訴えても、母親はジョンを
無視するだけで、結果ジョンは
黙って耐えること、つまり
怒りを抑圧することを学びました。
シェリルに惹かれた2つ目の理由は、
幼少期の抑圧された部分のせいで、
まだ自分のことを半人前のように
感じていましたが、
短気なシェリルのおかげで
シェリルと一緒にいると
感情の浄化を経験
できるような気がして
ひとりの完全な人間になるように
感じたためです。
こうした2つの理由で
シェリルに惹かれたわけですが、
月日が経つにつれ
次のようなことが起きてきます。
シェリルが他の人に向けて
感情を露にするのはいいが、
その感情が自分に向けられると
一瞬パニックになっていまう。
これは彼の抑圧された怒りが
目覚めつつあるからです。
最初シェリルと一緒にいると
自分の感情と触れ合うようで
心地よかったけども、
ジョンが人生長い間ずっと
抑圧していた怒りが
出ようとすると、
それは怒りを抑えろと命令する
母親の代役である超自我が
抑圧した怒りはそのままに
しておけとメッセージを出すため、
ジョンはとても不安定な
心の状態になります。
こうして幼少期のつらい思い出を
呼び覚ますようなことが起き、
大人になってからの
異性との関係でも
母子関係と同じような
パターンが繰り返され
余計に傷が大きくなったりします。
ここまでがプロセスの1~3
に該当することです。
次に4以降を見ていきましょう。
ジョンは幼少期母親から
無視されることがあり、
無力感が屈辱感があったが、
それを抱えておくことは
あまりに痛すぎたため、
自分の中に
入れておきたくなくて
分割排除していました。
この分割排除した
無力感ををXとします。
ジョンはシェリルに対し、
「どうせ君は分かってくれないんだ。
そうやって黙って、
やっぱり君は僕のことを
分かってくれないんだ。
こんなに何度も言っているのに。」
シェリルは何のことか分からず
「そう言われても分からないよ…」と言い
ジョンとのやり取りの中で
無力感を感じます。
上記のようなやりとりで、
ジョンが分割排除した
無力感Xを
シェリルの中に投げ込み、
あたかもXがシェリルの中に
あるかのような体験を
2人でしだします。
Xをシェリルの中に入れて
ジョンからXはなくなったので
ジョンはすっきりです。
反対に、
シェリルはXにつかまって
逃げられない。
2人の関係性において、
どちらか一方だけが投げ込む
ことはないので、
シェリルからジョンには
Yが投げ込まれるということが
通常起きます。
こうして、XとYで
2人が衝突する時は、
普段の意識ではなく
変性意識でのやり取りです。
自分がどんな理想を投影しているかは
まだ気づくことが
できるかもしれませんが、
XとYのことについては、
自分たちで気づくことは
ほぼ無理です。
XとYをぶつけ合う衝突が
繰り返され、
XとYはパワーも大きいため
2人がほとほと疲れ
相手から距離を置きたくなります。
XとYをぶつけ合う
衝突の度合いは、
カップルの
心の丈夫さによって
異なります。
心の丈夫さは、
生まれ持った気質
育った環境
運が関係しています。
まとめ
ラブラブからの幻滅が起きるのは
予定通りですから、
幻滅からその次の
カップルの関係性の変容を
どんなふうにすればいいか、
教習所で運転を学ぶように
当たり前のように
保健体育か家庭科の時間などで
教えてくれるようになると
きっと男女の生きやすさも
変わってくるのかもしれません。
自覚した結婚生活にたどり着こうと
努力するのは、
簡単なことでないことを
心理学の理由からお伝えしました。
結婚をする前に、例えば
「お互いの無意識を
互いに投げ込んだり
衝突も不可避だけど、
結婚生活ってそももそも
そうした道のりが自然で、
それでも2人でやっていきたいか」を
合意してスタートできると
随分違うのかもしれません。
XとYのようなやり取りが
でたきた時、
2人でなんとかできることでないため、
時には、第三者の力を借りながら、
関係を紐解き、
過去の環境での傷を癒す過程で、
互いに個人の成長もしながら、
2人が共にいれると
長期的な安定につながるのだと思います。
そうした関わりは面倒で
1人でいたいというのも
もちろんいいともいますが、
個人主義で孤立して
自由のつもりでいると
晩年、孤立して
不自由になりかねません。
結婚でなくても、
友人仲間とか、
助け合えるつながりを
今から育てていくことが
大切なことだと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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