カウンセリング

優柔不断で自分の意見がわからないこと育ちの関係。

こんにちは心理カウンセラー諏訪田(すわだ)佳代です。

こんな物語があったとしましょう。

『30代後半で
秘書の仕事をしている
ルリーは、仕事ぶりを
表彰されることも多く
成功と言われる人生を
歩んでいましたが、

現実世界で成功しても
自分自身の価値に対する
深い疑念や
強い自己嫌悪を
持ち続けたままで、
現実の世界から
引きこもっているという感覚で
生きづらさを感じています。 』

こうしたお悩みは、
多くは、幼少期の環境
養育者との関係からできた
心のパターンが
心に根付いていて、

表面的に試せることを
あれこれ試してみても
なかなか生きづらさから
抜けていくのが
難しいかもしれません。

ここでは、安易に
家族の中の
誰かが悪いということを
言うものではありません。

ただ、こうしたお悩みは
幼少期や家系のパターンと
関係があるため、
どんな環境がそれにあたるのか、
そしてこうしたお悩みで
カウンセリングを受けた場合に
どんな展開が待っているか
見ていきましょう。

このフィクションの物語は
臨床心理学者の
Stephen A. Mitchell
事例を参考にしています。

支配的な毒親の子供として生きた幼少期

※毒親とは 1989年 に
スーザン・フォワード が
作った言葉で、
子供の自立を応援できない、
子供をあるがままに
認めることがない、
否定したり、
恥を感じさせたりする
親のことを指します。

そして、すごく辛いのに
親に迷惑をかけたくないや、
親は優しくしてくれるのに
こんな生きづらさを
感じる自分は
情けないという感情を
抱くのも、多くの場合、
養育者と健康的な関係が
なかったことを指します。

最初に上述したような
生きづらさを
持っているルリーは、
どんな環境で育ったのか
見ていきましょう。

ルリーの父親は、
育児にはほとんど関わらず
母親が張り切って
子供の世話をしていました。

母親は過剰なほどに
保護的なやり方で
子どもたちの
世話をしてきたと
自負してきた人です。

その典型的な思い出として
幼少期にジェットコースターに
初めてルリーが乗った時、
初めて乗る人がそうであるように
ルリーも怖がっている
その様子をを見て、

操縦者をしつこく説得し
なんとかジェットコースターを
止めさせて
ゆっくりと慎重に
ルリーを地上に
降ろさせたのでした。

この体験は、ルリーにとって
恥をかいたという想いと
しっかり世話を受けたという
両方の思いが残りました。

そして別の幼少期の記憶は、
家庭科の宿題なども
全部母親が率先してこなし
なんでも母親がルリーに代わり
行っていたため、

ルリーは自分で何かを考えたり
自分が望んでいることは何かを
感じたりすることが
ほとんどなく
母親の影に隠れ
母の選択した道を
そのまま生きていました。

自分をつまらない人と感じる理由

上記のような
母子関係で育った時、
大事なものがずっと
置いてきぼりになっています。

それは主体性です。

そのため、生きやすさに
つなげていくためには、
感情や欲望に対して、
主導権を取り戻すこと、
自分(主体性)を回復すること、

これは目に見えないことですが、
内面でこうした主体性を
育ていくことがないと
自分(主体性)が
幾つになっても
置いてきぼりで

自分を否定たり
自分のことを
取返しのつかない傷物のように
感じる感情が続き
社会的成功とは関係なく
生きづらさが続きます。

それはつまり
主体性がない状態は、
常に自分ではない他者の中に

確かさを求めるため
苦しいとも言えます。

自分のことを
価値がないと感じたり、
自己嫌悪感があるのは、
人との関係、
主にこうした養育者との関係で
できるものです。

毒親を超えていくカウンセリング

上記のようなお悩みで
カウンセリングを受けた場合、
どんな会話が
繰り広げられるのか
見ていきましょう。

ルリー:『仕事はなんとか
うまくいっていますが、
でもそれは、
素晴らしい指導者の
操り人形だからであって、
自分がすごいわけではありません。

私は無能で無知だし、
変わるにも、もう遅すぎて
無理のように感じます。』

こうしたルリーの
発言を聞きながら
カウンセラーは、
逆転移感情として
(カウンセラーが
相談者の方に
感じる感情として)
無力感を感じていましたが、

カウンセラーが
その無力感から逃れるために
ルリーに、「自分に対して
もっと寛容でもいんだよ。 」
というような、
ルリーにとって
検討違いの介入をせず、

カウンセラーが
ルリーとの関係の中で感じてる
無力感や加虐性、
「自分は敗北者だ」という
今までの人生でルリーが
ずっと感じたいた感情を
カウンセラーは感じながら、
カウンセリングの場にいました。

それはルリーにとって、
自分の苦痛を
取り扱ってもらっているという
感じもありました。

自分を攻撃したり完璧主義をもたらした母親

そして、彼女の自分自身に対する
攻撃性について、
やがてあることが
はっきりしてきました。

こうした批判的で
激しい怒りや
ゆるぎない完璧主義を
もたらした元型は
母親にあったということです。

ルリー:『私はつまらない存在であると
感じる結果になりながらも
母親の保護に対して卑屈に
依存していたのだと思います。』

カウンセラー:『それはあたかも
マフィアにゆすられて
買わされた「保護」のような
ものだったのですね。』

ルリー:『母親の強迫的で
高圧的な強さによって
自分が危機にさらされていると
感じる一方で、
同時に自分が唯一安心は
母親に身を委ねることでした。
だから大人になっても
身を委ねれる指導者を
しきりに求めていたのです。』

カウンセラー:『重要なのは
助言というものが
与えてくれる確実性でしょうか。
つまり、あなたに安心を
感じさせてくれるのは
相手の中にある
深い確信だったのでしょうか。

ルリー:『そうかもしれません。
自分の決断力のなさ、
何も確信を持つことができない
自分が本当に嫌になります。』

自分を否定し自己批判という苦悩を与えるもの

カウンセラー:『それでも
ルリーさんが長い間
非常に確信に満ちて
感じていたことが
ひとつあるようです。

それは、自分のことを
敗者であると
確信を持っていることです。

自分の高い理想と
そこへのこだわりがあり
その要求水準に対し
敗者としての地位が
定められているようです。

ルリーはその指摘に
とても興味をもち
そして2人は
次のような見方を
持つようになりました。

カウンセラー:『母親から
攻撃を受けて
傷ついた犠牲者である自分
といった見方ではなく、
むしろ自分自身を批判し
叱責し罰する自分という見方

あなと私は強い興味を
持ち始めていますね。』

その時ルリーは
部屋の窓の外の
鳥の鳴き声を聞き
非常に穏やかな気持ちという
ごくまれにしか
自分自身許さない
体験をしていました。

攻撃性というのは
母親の中にあり、
その中に確かなものがあると
思っていたけども、
攻撃するのは自分と
分かったことは、

つまり自分の中にも
確かなものが
あるということになり、
ルリーにとって
根っこの深いところで
腑に落ちる
体験となりました。

自己否定が強いのが弱まるカウンセリングの会話

どんなに社会的に成功しても
ずっと自信がなくて
自分のことをひどく
感じているところから、
根っこのところで
少し見方が変わるとしたら、

上記のように、
誰かとの関係で
腑に落ちるという体験が
多いように思います。

どうして上記の例の母親が
毒親になるのかは、
子供のためを思ってだとしても、
子供の挑戦を奪ったり、
過保護にすることで、

子供が自分の元から離れて
もしくは子供が自分を超えて
成長するのを
応援しないためです。

小さな子供は、一人で
生きていけないため、
見捨てられないために
親の言う通りに
するしか道がありません。

そのため、過保護
過干渉の親の元で育ったり、
ありのままを愛してくれず
何かができないと
否定したり
恥ずかしい思いをさせる
親の元で育つと

自分ではない
他者の評価が
自分という存在を
左右することになり、
とても生きづらくなります。

参考にしていただければ幸いです。

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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